増補した新書・文庫・単行本の目次の一覧

本において、小見出しが、目次として取り扱われることは少ない。

そこで、本の目次を増補する。

著者名を辞書順(あいうえお順)にして並べた。

目次
  1. 佐伯啓思(さえき けいし)
    1. 佐伯啓思『正義の偽装』新潮新書
    2. 佐伯啓思『西田幾多郎 無私の思想と日本人』新潮新書
  2. 夏目漱石(なつめ そうせき)
    1. 夏目漱石『漱石人生論集』講談社学術文庫
  3. 福沢諭吉(ふくざわ ゆきち)
    1. 山住正己編『福沢諭吉教育論集』岩波文庫
    2. 福沢諭吉『文明論之概略』岩波文庫

新書・文庫・単行本の詳細な目次一覧

主に小見出しと、そのページ数を増補した。

佐伯啓思(さえき けいし)

1949(昭和24)年奈良県生まれ。

佐伯啓思『正義の偽装』新潮新書

  • まえがき …… 3
  • 第一章 時代閉塞をもたらしたもの …… 11
    • わずかずつでもまだ豊かに …… 11
    • 「永久改革」という便利な言葉 …… 15
    • 「民意」の実現が民主主義? …… 19
    • 黒板に板書できる類の「価値」…… 23
    • 戦後の基軸価値そのものが問題 …… 28
  • 第二章 空気の支配 …… 33
    • 機能不全国家 …… 33
    • 「民主主義」との食い合わせ …… 37
    • 無責任の体系 …… 42
    • 変節も状況次第 …… 47
  • 第三章 正義の偽装と「ミンイ」大合唱 …… 53
    • 便利なマジックワード …… 53
    • ルソーのやっかいな論点 …… 58
    • 「市民は国家のために死ね」…… 63
    • 市民資格は民度の高い者に …… 67
  • 第四章 領土を守るということ …… 73
    • 「領土問題」と「実力行使」…… 73
    • 「論理的」には戦闘状態 …… 78
    • 憲法を超えた事態 …… 82
    • 「主権」という絶対権力 …… 86
  • 第五章 成文憲法は日本人の肌に合うか …… 93
    • 安倍政権の「戦後レジーム」…… 93
    • この憲法は本来無効 …… 94
    • そもそも憲法とは何か? …… 99
    • 近代憲法をもたない国 …… 104
    • 「国体」の軸 …… 109
  • 第六章 「石原慎太郎」という政治現象 …… 113
    • もっと別の情念 …… 113
    • “橋下的”なるもの …… 117
    • 石原と三島の相違 …… 121
    • 奇妙な構図 …… 127
  • 第七章 「維新の会」の志向は天皇制否定である …… 133
    • 「私こそが日本を変える」という幻想 …… 133
    • 日本を作り変える …… 135
    • 支配の究極的な主体、天皇 …… 139
    • 石原氏は「天皇制反対論者」…… 144
    • 日本が共和制になったら …… 149
  • 第八章 「国民主権」という摩訶不思議 …… 153
    • このわかりにくさ …… 155
    • 殺し合う「人々」…… 159
    • 「エゴ」の寄せ集め …… 163
    • 模範的なホッブズ主義者? …… 168
  • 第九章 「経済学」はなぜ信用されないのか …… 173
    • 事態を混迷させる“専門家” …… 173
    • どうしてこうなった? …… 178
    • 経済学が科学? …… 182
    • 部分的には正しいが、全体は誤り …… 187
  • 第十章 「皇太子殿下、ご退位なさいませ」が炙り出したもの …… 193
    • 「継承」を論じる意味 …… 194
    • 「近代家族」と「象徴家族」…… 197
    • 英国王室は「私的」な存在 …… 202
    • 天皇の「公」性 …… 207
  • 第十一章 「砂漠の経済学」と「大地の経済学」…… 215
    • 大事な問題が隠される …… 215
    • ローの実験とアベノミクス …… 219
    • イギリス造幣局長官、ニュートン …… 224
    • 「大地の経済学」…… 229
  • あとがき …… 235

佐伯啓思『西田幾多郎 無私の思想と日本人』新潮新書

  • 序章 西田幾多郎の「道」…… 7
    • 「哲学の道」…… 7
    • 西田、心痛の種 …… 11
    • 常に権威は海外に …… 16
    • 京都だからこそ生まれた …… 21
  • 第一章 「無の哲学」の誕生 …… 26
    • 言語道断な「コクサイカ」…… 26
    • 進歩か、退行か …… 30
    • 唯一の日本発の哲学 …… 35
    • 根源の「無」…… 40
  • 第二章 「純粋経験」とは何か …… 45
    • 「日本的な」答え …… 45
    • かくて「私」は存在する …… 49
    • 西田の観点 …… 54
    • 「私」とは何か …… 59
  • 第三章 「絶対無の場所」について …… 65
    • 決して「慟哭せぬもの」…… 66
    • 「場に過ぎない」…… 70
    • つまり、それは「無」…… 75
    • 「心の底」とはどこか …… 79
  • 第四章 「死」と「生」について …… 85
    • 日本精神とは何か …… 87
    • 「さだめ」とは何か …… 91
    • 「生者」と「死者」…… 95
    • 「無私」という「隠遁」…… 101
  • 第五章 特攻精神と自死について …… 104
    • 選びとられた自死 …… 106
    • 「あきらめと覚悟」の哲学 …… 110
    • 日本版「実存主義」…… 113
    • 「永遠の今」…… 118
  • 第六章 日本人の宗教意識 …… 123
    • 罪の意識と恥の意識 …… 123
    • 西田幾多郎の宗教観 …… 127
    • 「永遠の死」…… 131
    • 悪魔的世界 …… 137
  • 第七章 「有の思想」と「無の思想」…… 142
    • 死の国の入口 …… 142
    • 「表」と「裏」…… 146
    • 我と理性と精神と …… 151
    • 「無」から「無」へ帰ってゆく …… 156
  • 第八章 「日本文化」とは何か …… 162
    • 「おもてなし」と神 …… 162
    • 「ろくでなし」の時代 …… 166
    • 日本文化の核心とは …… 171
    • 「今ここに」…… 176
  • 第九章 大東亜戦争と西田哲学 …… 181
    • 「思想の戦い」…… 181
    • まったく特異な国体観 …… 185
    • 「ポイエシス」とは何か …… 191
    • 根本に「誠」…… 195
  • 第十章 絶筆「私の論理について」…… 200
    • 「生きている」と「死んでいる」…… 200
    • 「根本実在」とは …… 204
    • 「行為的直観」…… 209
    • 論理と生命 …… 213
  • 第十一章 「永遠の今」と無始無終の時間 …… 219
    • 文明進歩の意志 …… 219
    • 無限が生み出す「負荷」…… 223
    • 日本の思惟とは …… 227
    • 「無常」と「刷新」…… 232
  • 終章 西田哲学の毒 …… 237
    • 秘境的で謎解き的 …… 237
    • 悲しき運命 …… 240
    • 絶対的矛盾の「無」…… 244
    • 「はかなさ」と「美」…… 249
  • あとがき …… 255

夏目漱石(なつめ そうせき)

1867年(慶応3年)、江戸牛込馬場下横町(現、新宿区喜久井町)生まれ。

本名金之助。

夏目漱石『漱石人生論集』講談社学術文庫

  • 愚見数則 …… 9
  • 入社の辞 …… 17
  • 虚子著『鶏頭』序 …… 21
  • 太陽雑誌募集名家投票に就て …… 33
  • イズムの功過 …… 38
  • 私の個人主義 …… 42
  • 思い出す事など(抄)…… 82
  • ケーベル先生の告別 …… 95
  • 硝子戸の中(抄)…… 98
  • 文学談 …… 118
  • 文士の生活 …… 126
  • 書簡(抄)…… 134
    • 正岡子規宛 …… 134
    • 夏目鏡宛 …… 138
    • 森田草平宛(四通)…… 139
    • 高浜虚子宛 …… 152
    • 中川芳太郎宛 …… 156
    • 狩野亨吉宛 …… 158
    • 鈴木三重吉宛 …… 163
    • 小宮豊隆宛(二通)…… 165
    • 中村古峡宛 …… 169
    • 坂元雪鳥宛(二通)…… 171
    • 和辻哲郎宛 …… 173
    • 岡田正之宛 …… 175
    • 林原耕三宛 …… 177
    • 武者小路実篤宛 …… 178
    • 大石泰蔵宛(二通)…… 180
    • 久米正雄・芥川龍之介宛(二通)…… 184
  • 断片 三五C …… 191
  • 断片 三五D …… 199
  • 解説 生きる者のつとめ …… 出久根達郎 …… 204

福沢諭吉(ふくざわ ゆきち)

山住正己編『福沢諭吉教育論集』岩波文庫

  • 中津留別の書 …… 10
  • 京都学校の記 …… 17
  • 教育の目的 …… 23
  • 学者安心論 …… 33
  • 小学教育の事 …… 55
  • 徳育如何 …… 69

  • 学問の独立 …… 88
  • 政事と教育と分離すべし …… 120
  • 読倫理教科書 …… 127
  • 文明教育論 …… 133
  • 子弟教育費 …… 138
  • 教育の方針変化の結果 …… 142
  • 教科書の編纂検定 …… 147
  • 新女大学 …… 151
  • 文明の政と教育の振作 …… 180

  • 慶応義塾の記 …… 188
  • 中元祝酒 …… 191
  • 慶応義塾新議 …… 194
  • 学校の説(一名、慶応義塾学校の説)…… 210
  • 物理学の要用〔演説〕…… 215
  • 経世の学、また講究すべし〔演説、前項の続〕…… 222
  • 慶応義塾学生諸氏に告ぐ …… 229
  • 付録 世界国尽(抄)…… 235
    • 亜細亜洲の事 …… 245
    • 北亜米利加の事 …… 255
  • 注 …… 271
  • 解説 …… 307

福沢諭吉『文明論之概略』岩波文庫

  • 緒言 …… 9

巻之一

  • 第一章 議論の本位を定る事 …… 15
  • 第二章 西洋の文明を目的とする事 …… 24
  • 第三章 文明の本旨を論ず …… 50

巻之二

  • 第四章 一国人民の智徳を論ず …… 67
  • 第五章 前論の続 …… 88

巻之三

  • 第六章 智徳の弁 …… 105

巻之四

  • 第七章 智徳の行はる可き時代と場所とを論ず …… 145
  • 第八章 西洋文明の由来 …… 167

巻之五

  • 第九章 日本文明の由来 …… 181

巻之六

  • 第十章 自国の独立を論ず …… 229
  • 解題(津田左右吉)…… 267
    • この書の梗概 …… 267
    • この書の主要なる思想 …… 270
    • この書の特殊な用意と思想的傾向 …… 274
    • この書の歴史観 …… 279
    • この書の思想の一淵源 …… 286
    • この書の意図 …… 292
  • 後記(富田正文)…… 297
  • 諭吉を理解するために(遠山茂樹)
  • 2020-03-24, Tuesday
  • 令和二年三月二十四日、火曜日
  • 大野城みずき